
Schrödinger デジタル創薬セミナー 21:
MDシミュレーションによる化合物の膜透過性の予測
化合物の膜透過性は創薬における重要な指標の一つであり、その予測精度の向上やメカニズム解明に資する計算技術の確立が強く期待されています。こうした背景のもと、近年では分子動力学 (MD) 計算を基盤としたさまざまな計算手法が注目を集めています。
膜透過性を決定する物理的メカニズムとしては、脂質膜に対する溶解性と拡散性が主要因とされており、これらを扱うために非均一系に対する溶解–拡散モデルが一般的に用いられます。
本セミナーでは、膜透過性予測に向けた最新の MD アプローチとして、以下の内容をご紹介します:
- 溶解性の予測に Symmetrized Well-Tempered Metadynamics (SWTM)、拡散性の予測に一般化ランジュバン方程式を用いた膜透過性評価アプローチ
- 上記アプローチを低分子化合物に適用し、膜透過アッセイ (Horizon-LBA) との比較を通じて検証した結果
- SWTM にレプリカ交換 MD を組み合わせることで、マクロサイクル化合物や PROTAC 化合物といった複雑系への適用可能性を検証した結果
SPEAKER
シュレーディンガー株式会社 プリンシパルサイエンティスト
井上 鑑孝