Advancing machine learning force fields for materials science applications
最新機能 MPNICEのご紹介

機械学習力場(MLFFs:Machine Learning Force Fields)は、「機械学習原子間ポテンシャル」とも呼ばれ、多様な化学系に対するコスト効率の高い原子レベルのシミュレーションを実現するための重要なツールとして登場しており、しばしば密度汎関数理論(DFT)に匹敵する精度を、はるかに低い計算コストで達成しています。
近年のメッセージパッシングネットワークの進歩により、従来のMLFFが抱えていた「対応できる元素の種類に制限がある」という課題が克服されました。さらに、電荷平衡法を用いた原子電荷および静電相互作用の導入により、複数の電荷状態、イオン系、電子応答特性の精密な再現が可能となり、長距離相互作用を明示的に考慮することで、さらに高い精度を実現しています。

本ウェビナーでは、シュレーディンガーが開発した最先端のMLFFアーキテクチャ「MPNICE(Message Passing Network with Iterative Charge Equilibration)」をご紹介します。MPNICEは、正確な電荷表現のために明示的な静電気を組み込んでいます。周期表全体(89元素)を網羅する材料を対象に学習させた事前学習済みモデル群も提供しています。
MPNICEは高いスループット性能を重視しており、従来の手法では実現困難だった長時間・大規模な原子レベルのシミュレーションを、高精度を維持しながら可能にします。
ウェビナーでは、材料設計においてより大規模かつ複雑なシミュレーションを可能にするMLFF搭載ツール群の概要を紹介し、産業応用に即した事例を交えて解説します。

ハイライト:

  • MPNICEの概要:原子の部分電荷や長距離相互作用を取り入れながら、同等精度のモデルよりも1桁高速な計算を実現する、メッセージパッシング型機械学習力場(MLFF)アーキテクチャ
  • MPNICEの最新応用例の紹介:産業界のニーズに対応するために、有機材料、無機材料、そして有機・無機ハイブリッド材料に対する汎用モデルとして活用された事例を紹介

Our Speaker

Jack Weber

Senior Scientist, Schrödinger

コロンビア大学で化学物理学の博士号を取得。博士課程では、先端的な計算手法を駆使し、化学および材料科学における基礎的課題に取り組み、遷移金属錯体のような強相関系に対応するための電子構造計算手法(ab initio法)の改良や、三重項-三重項消滅(TTA)型アップコンバージョン光触媒の設計などを行いました。 現在は、創薬および材料科学分野における応用を目的とした機械学習力場(MLFF)の開発に取り組んでいます。